YMS(ワーホリ)ビザは最長2年でどんな企業でも就労が可能なビザですが、今回イギリス就労ビザ(Skilled Worker Visa)にSoftware Engineerとして切り替えることができました。
Skilled Worker Visaは2020年12月から開始されたビザです。今回は私と同じようにYMSから就労ビザに切り替えをする人の参考になればと思い記事を書くことにしました。
※2022年10月時点の情報ですので常に最新のビザ情報はgov.ukから仕入れるようにしてください。
あくまでも個人体験の記録なので、個人の申請結果などには責任を負いかねます。
目次
イギリス就労ビザの申請の流れ
イギリス就労ビザの申請の流れは以下の通りです。
・スポンサーシップを持っている会社にオファーもらう
・転職後、社内でビザ切り替えを打診する
・英語試験を受ける
・CoS(Certificate of Sponsorship)を発行してもらう
・CoSを元にWebで申請を行う
・申請を待つ
・Share Codeを取得する
詳細をみていきましょう。
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スポンサーシップを持っている会社にオファーもらう
兎にも角にもSkilled Workerビザを得るには企業からCoS(Certificate of Sponsorship)を発行してもらわなければなりません。
こちらがスポンサーライセンスを所持している企業のリストですが、Skilled Workerビザを目指すならこれらの会社からオファーをもらったほうが話は早いかと思います。
https://www.gov.uk/government/publications/register-of-licensed-sponsors-workers
もしオファーをもらった企業がこのリストに載っていない場合は、企業自体が政府に申請して承認をもらわないと外国人を雇えないので、それなりに時間がかかるかと思います。
ちなみに1つのCoSの発行に百万円単位のお金がかかるので、企業としては(特にベンチャーとかだったら)自国の人を雇うほうが圧倒的にコスパが良い、ということになります。。
イギリスでのエンジニア転職に関しては
イギリスでソフトウェアエンジニアとして転職する方法(2社オファー獲得の実体験から反省踏まえて)
に記載していますので、気になる人は参考にしてください。
エンジニアとしてではなく、YMSとしての就活方法を書いた記事はこちらです
YMSで就活し英系企業2社からオファーをいただくまでの記録【コロナ禍ですが】
必要に応じて参考にしてください。
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転職後、社内でビザ切り替えを打診する
オファーをもらった時点で「Skilled Worker Visaが確約されている」旨が書面に落とされていることを前提としてですが、
基本的にビザ切り替えのことは自分から積極的にHRなりマネージャなりに話しかけて事を進めていく必要があります。(マネージャ層は個人のビザステータスなどいちいち把握していないので)
私はYMSビザが切れる6ヶ月前に社内で「そろそろビザ切り替えしたいな。。。」とLine Managerに打診しました。
結果的に部署でたらい回しにされ、8月のホリデーシーズンも重なり、ビザ切り替えを打診をした日からSkilled Workerビザが承認されるまで4ヶ月かかりました。
ビザ切り替えは可能な限り一刻も早く動き出したほうが良いです。
ビザ切り替えを打診してからは、社内での事前確認として
私の職業コードが何に該当するのか
年収がgov.ukのサイトに記載されている額よりも高いことの証明
現在のビザステータスの確認
英語証明書の確認
などを行いました。
英語試験を受ける
Skilled Workerビザに必要な要件として英語試験があります。2022年10月現在ではSpeaking, Writing, Listening, Readingの4技能において一定以上(CEFRでB1)のレベルである必要があります。
CEFRのB1はどれぐらいのレベルかというとTOEIC 550 – 780ぐらいなので、そんなにべらぼうに高いレベルではありません。
この英語試験の証明書を提出するタイミングはビザ申請時になります。
ちなみに英語試験を受けてから結果が出るまで(紙で証明書が届くまでに)多くても1−2週間はかかるのと、時期によっては試験会場が埋まってしまっていて予約できない場合があるので、可能な限り早めの受験をお勧めします。
受けるべき英語のテストの詳細などはhttps://www.gov.uk/skilled-worker-visa/knowledge-of-englishから最新を確認してください。
私は最初いろんな方のブログを読んで、IELTS Life Skills B1という試験を受けていたのですが、このテストは実は永住権申請者用のテストでSpeaking とListeningしかテスト項目がありませんでした。
ビザ申請前の社内事前確認時にこのIELTS Life Skills B1を英語の証明書として提出したのですが、「このテストではReading とWritingの証明ができてない」と言われてテストを受け直すことになりました。(さようなら£150)みんなも注意してね☆
IELTS Life Skills B1を受けてみた(対策・注意点など)
そんなわけで次は、一刻も早く結果をもらうためにPearsonという英語を受けました。
IELTSより若干やすく、試験会場も埋まっておらず、二時間でテストが簡潔し、テスト返却が早いということで受けました。
PTE Academicの対策法と受けてみての感想
ただ
・問題形式が厄介なのでテスト対策を十分にしていく必要があるのと、
・2日で結果返却するとか謳いつつ、実際にはテスト返却まで一週間かかったのと、
・私の時は試験会場でとった写真が目を瞑っており、その後のカスタマーセンターの対応も悪かった
のであまりいい印象はなく、不安に煽られてIELTS for UKVIを受け直しました。
そんなわけで大半の人はIELTS for UKVIを受けているのだと思います。
ただIELTSは荷物チェックなどのセキュリティが厳しい、待ち時間が長い、スピーキングテストが別の時間枠で行われるのでどうしても半日以上は取られる、という難点がありますが、対応はしっかりしている印象でした。
イギリスの就労ビザに必要なIELTS for UKVI Academic受験してみた
CoS(Certificate of Sponsorship)を発行してもらう
これは企業側の作業になります。私の場合は、
何年のスポンサーシップにするか(最長5年まで選べます)
現在のビザステータス
採用時のJob Description
生年月日の確認
Phdを取得したことがあるか
などをHRの担当者から対面で根掘り葉掘り聞かれました。
担当者がフォームに記載した情報をもとに、企業の決裁者が政府にお金を払ってCoSが発行されます。(聞いたところによると一部発行に100万円ぐらいかかるのだとか、、)
CoSが発行されたらいよいよオンライン申請です。
CoSを元にWebで申請を行う
CoSが無事に発行されたらWebで申請を行います。YMSからの切り替えの人は同じようなことをYMSビザ申請の時にやったと思うのでそれ通りにやればOKです。
用意しておいたほうが良いもの・聞かれることは以下の通りです。
・BRPカード
・パスポート
・NIナンバー
・CoS
・過去の住所2年分
・今賃貸ならLandloadかAgentの情報(名前、所在地、電話)
・父親と母親の生年月日
・過去10年分の旅行履歴(欧米圏は直近2回分、それ以外は全て)
・医療機関を利用しているなら病院名と住所
・IELTSなどの英語証明書の番号
・犯罪歴
従来の申請では、
オンラインで申請
ビザセンターに行って指紋採集と必要書類を紙で提出
審査結果を待ち
BRPカードが送付される
という流れでしたが私の時は違いました。
UKVI ID appというアプリをダウンロード
既存のYMSのBRPカードをアプリでスキャン
自撮りで自分の写真をとって本人確認しUKVIアカウントを作成
オンラインビザ申請フォームを埋める
支払いする
申請結果待ち
シェアコードを必要なところに送る
という流れでビザセンターの来館は不要でした。
日本人でイギリス内部でビザを切り替える場合はもうBRPカードは発行されません。
ではビザステータスをどう証明するのか、というと後述するShare Codeというやつを使います。
また、英語の証明書は紙の証明書をPDFとしてアップロードするかと思いきや、証明書に記載されているUKVI Numberを記入する形になっていました。
オンラインの申請完了後は「あなたは書類をアップロードする必要はありません、何かアップロードが必要だったらこちらから連絡します」みたいなことがメールに書かれていました。(後述しますが、結果的に英語の証明書をアップロードしました。)
これらの入力が済んだらあとは申請料の支払いです。
ちなみに職業コードがShortage Occupationに該当していると申請料が安くなります。
あとは申請年数が三年以下だと安いです。申請年数にもよりますが、40-60万円ぐらいかかります。
申請を待つ
私の場合は従来の申請料に£500追加して、プライオリティサービスを申し込みました。
ウク○イナの件でビザ応募が殺到しているから通常のサービスだと決断が下るまで最大8週間かかるところが、最近はさらに遅れている、とWebサイトに書いてあったのですが、プライオリティサービスを使った場合6営業日後に返事が来ました。
ふ、金がものをいう社会エゲレス。そういうとこうやぞ。
ところがどっこい、返事が来たのはよかったのですが、「英語能力証明書類をアップロードしてね」という連絡が来ました。
めちゃくちゃ怖くなってRedditなどで調べまくった結果、オンライン申請時の英語能力証明の「Your Number reference」の箇所でIELTSの証明書に記載されているでUKVI Numberを記載する人とTest Report Numberを記載する人と両方いるらしく、
gov.ukのサイトにはUKVI Numberがいるよ、と記載されているが・・たまに物理的な紙の書類のアップロードが求められるケースもあるのだそうで、?????曖昧すぎて意味が分かりませんでした。
不安に襲われて苦しかったですが、メールを受け取ったその日にIELTSのCertificateをPDFで貼り付けたら翌日ビザが承認されました。
少し前述した通りSkilled Workerのビザがおりても、もう物理的なBRPカードは貰えません。
お酒を買う時などの身分証明書にしていたのですが、もう使えません。。残念。
代わりにオンラインでShare Codeというものを取得できるので、このコードを会社なり、必要な人にシェアしてビザステータスが確認できるようなシステムになりました。
このShare Codeは家を借りる時などにも必要になるそうです。
というわけで身分証明書を失ったので、最近は運転免許の切り替え手続きをしています。こちらも事が片付けばブログ記事にしようと思っています。
最後に
そんなわけでSkilled Workerビザの取得方法でした。YMSからの就労ビザ切り替えがこのYMSでの最大の目的だったので、嬉しい限りでようやく安心できました。
この記事が誰かの参考になれば幸いです。
スペシャルサンクス:Reddit民(質問しまくった)