日本のIT業界を大きく分けるとSIerとWEB系とありますね。
私もかつてSIerとして新卒入社した会社で3年働いていました。
表題の通りではあるのですが、本記事は3年前の自分に肩を揺すってでも聞かせたい事でもあり、
SIerでプログラミングからかけ離れた状態にあった事に危機感を抱いていたので、
同じように文系・新卒でSIerに入社した20代前半の方でSIerについて思う事がある方向けに書いています。
現場でもプログラミングができないまま、SEとして年月を過ごして、客先からの不具合報告対応に振り回され長時間残業から鬱、そして休職・退職になる人をたくさんみてきましたが、
一人でも多くの方がSIerでの消耗から離脱できるようにと思ってこの記事を書いています。
結論から言ってしまうと、SIerでプログラミングができない状況というのは危機的状況です。
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※生き方・働き方を変えるなら20代の内の方がいいですよ。そのままSIerでダラダラと働きつづけますか?
目次
SIerでプログラミングができないと何がやばいのか
実際のところSIerの仕事はプログラミングができなくても成立します。
SIerがプログラミングをしない場合
・ドキュメント作成や客先均衡
・テスト
・マネジメント
などの仕事をする事になると思いますが、SIerとしてそれらの仕事をし続けている場合、転職したくなった時に詰みます。
具体的には以下の3つの理由からですが、ざっくり言うと市場価値が上がらないということです。
1:エンジニアの転職時では、特に若年層の場合なんだかんだ言って関わった言語の開発経験が聞かれるから
2:開発経験が乏しい場合、結局転職先でも同じようにテストやドキュメント作成、マネジメントの仕事をする事になるから
3:テスト、ドキュメント作成、マネジメントをやるにしても結局はプログラミングの理解が必要だから
特に2と3に関して、実際のところ新卒で入社してプログラミングを避けて、客先よりまたはドキュメント系の仕事をすることで、年収500万〜700万ほどもらっている人たちは存在します。
そのような人たちは、一見システムエンジニアとして「手に職」があるように見えても、実際のところは「手に職」と言うよりは「自社のプログラムに詳しい」だけの状態です。
さらに3に関して言うとプログラミングをしてないSIerは当然プログラミングに対しての理解もないので、関わっている案件燃えやすくなります。
具体例で行くと、以下のような感じ。
1:システムで不具合が上がる
2:お客さんから報告がありSEが対応を求められる
3:SEが課題管理表としてエクセルにまとめる
4:SEプログラマに説明をする(がシステムのことがよくわからないため伝わらない)
5:プログラマが調べてSEに報告する
6:SEが(プログラマから報告されたことをあんまり理解できてないけど)それをお客さんに報告する
7:お客さんにイマイチ伝わらずさらなる詳細説明が求められる→3に戻り無限ループ
日本のSIerが残業が多いだのブラックだのと言われる理由はここにあります。
大半の企業が二次受け、三次受けをしており、プログラミングをする人がプログラミングをしない人たちの思いつきや指示に振り回される構造にあります。
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SIerで働いてるけどプログラミングができない状況になってないか?
SIerあるあるかとは思いますが、要件定義書の作成から、設計書、テスト項目書まですべから全てExcel方眼紙で管理されており、毎日エクセルとにらめっこする時間が長くなりがちですよね。
もしくは若手で、特にプログラミングなどを一切やったことがなく会社で研修を受けた場合だと、テストばかりをやらされることも少なくないと思います。
特にSIerでは要件定義や設計などの上流工程であればあるほど良い仕事とされ、給与も高く、下流工程のプログラミングは下請けのやることだと認識されやすいです。
ですが本来はプログラミングができる人がSIerをやるべきだし、プロラミングができる人ほど給与が高くあるべきだと私は考えています。
なぜか日本ではプログラミングは下請けがやる事=給与の低い仕事とされていますが、
これが海外(私が働いたことのあるフィリピンもそうですが)になると逆でして技術がありプログラミングができる人の方が、客先均衡する人間よりも給与が高い傾向にあります。
とはいえ、現在の状況はなかなか変わりづらいところがあると思います。
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SIerで長時間労働したら報われると思ってないか?
またこれもSIer残念あるあるなのですが、SIerで2年以上働いている人には必ず何かしらの「長時間残業」エピソードが存在します。
奴隷たちが繋がれている鎖を自慢し合う、ではないですが、SIerでは残業の多さを自慢し合う傾向にあります。
ですが、実際のところは自慢ではないですよね・・・。
これがもしSIerで自分のスキル不足だから長時間必要であり、全く新規の言語を勉強しながら開発したからその長時間残業になった、ならまだ成長に繋がっているので良いのですが、
炎上案件に当たってしまったから長時間残業になった、認識相違があったからテストやり直し、設計し直し、などで時間を費やしてしまうのは本当にもったいないです。
人間の心理として長く時間を費やしたものほど肯定したくなってしまうものなので、あまりスキルのつかないことに時間をかけたとしてもそれを成長したとか休日出勤手当がもらえたなどとして肯定したくなる、
と言う事もあるのでSIerで長時間残業をしていると思う人はその残業に意味があるかを再度考えた方が良いかと思います。
SIerでプログラミングができない人の末路を考える
SIerでプログラミングができない人の末路をまとめておきます。
SIerでプログラミングができない人の末路として想定されるパターンは以下の通りです。
・そのまま現存の会社にい続ける場合
・SIerとして他社に転職する場合
・SIer以外の職種で他社に転職する場合
詳細をみていきましょう。
・そのまま現存の会社にい続ける場合
SIerでプログラミングをしない場合、かつそのまま現存の会社にい続ける場合は、
プログラミングをしないのでQA(品質管理)か上流工程(要件定義・顧客折衝)になります。
その会社にい続ける場合、年功序列で給与は同一か月数千円の昇給ですね。
キャリアとしてはマネージャーになるケースが多いですが、役職に比例してストレス過多は間違いないですね。
自社システムの仕様にやたら詳しく、社内では重宝されがちですが、人間関係などでつまずきがあると転職しづらいです。
・SIerとして他社に転職する場合
前述の通り、SIerとして転職する場合、開発年数が問われるため開発経験のない人は詰みます。
経験にあった求人として、同様にエクセル職人的な仕事(QAか上流工程)であり、職場環境は似たり寄ったりです。
・SIer以外の職種で他社に転職する場合
第二新卒が適応される年齢であれば、まだ異業種への望みがあります。年収が下がる覚悟で、未経験可の会社でチャレンジするのも手です。
30代、40代、50代の場合、第二新卒のようなことを行うのはかなり厳しいので、
資産の整理と計画的貯金を持って開業・独立
投資など金融資産の構築での逃げ切り
マネジメントを主軸とした異業種転職
を考えていった方がよさそうです。
2019年3月、富士通では45歳以上の早期退職が募集されるようになりました。
内部事情はわかりませんが、大企業に一定確率でいる働かないおじさん(仕事をしているふりをして年収が1000万近くある)への退職勧告にも受け取れますね。
SIerでプログラミングができない人がやるべきこと
SIerでプログラミングができない人がやるべきことは以下2つです。
・プログラミングの勉強をする
・転職エージェントに登録し、脱SIerして働き方を変える
詳細をみていきましょう。
・プログラミングの勉強をする
正攻法ですが業務でプログラミングができない場合は、土日や終業後でプログラミングの学習をしましょう。
プログラミングができるようになることで、市場価値が高まることは間違いありません。
IT業界は数十万単位で人手不足と言われていますが、正確にはどこの企業も人手が足りないと言っているのは「(まともに設計・開発のできる)人材の不足」ということでしょう。
プログラミングの学習をするのであれば、目標からの逆算が必要ですね。
例えばプログラミングを学習してフリーランスになるとかですね。
例えばレバテックフリーランスに無料で登録してみると月単価70万以上の案件が存在していることがわかります。
プログラミングができる、ということは汎用的なスキルであり、収入UPが見込めます。
フリーランスの場合は3ヵ月単位の契約のため、人間関係が嫌で契約を切る場合でも職歴に傷がつくわけではありません。
もっとも、長時間残業で時間が取れないという人も少なくないかもしれませんが、プログラミングを勉強しておいて損はないと思います。
最悪会社が嫌になった場合、個人として在宅で仕事をすることも可能です。
プログラミング学習に興味がある方はTechAcademyの無料プログラミング体験からはじめましょう。
モダンな言語(Vue.jsやReact)などはUdemyでの学習がおすすめです。
・転職エージェントに登録し、脱SIerして働き方を変える
SIerでプログラミングができないけど、
・そもそもプログラミングにそんなに興味がないとわかった
・エンジニア自体が向いてない
・別の業界に興味がある
という人もいるかと思います。その場合は土日の貴重な時間をつかってまでプログラミングを学ぶということが苦行になってしまうので、見切りをつけて異業種への転職しましょう。
20代のうちであれば第二新卒として未経験の職種に就くことも可能です。
リクルートエージェントに無料で登録しましょう。
※登録は5分で終わります。
私も20代半ばでエージェントを利用しましたが、IT業界ではない会社に応募して、エージェントに否定されることもありませんでしたし、書類落ちなんてことはありませんでした。
エージェントで自分が転職可能な会社を見極めてもらうことで、今後自分がどのようなキャリアに進むべきかが見えてくることでしょう。
SIerとして年月を過ごせば過ごすほど、異業種への転職が厳しくなるため、可能な限り早めの人生転換がおすすめです。
まとめ
と言うことで今回はSIerでプログラミングができない場合について書きました。
常駐先の汚い部屋で寝泊まりしたり、泣きながら徹夜したりだった自分を思いだしますが、今あの頃の自分と話せるのであれば「さっさと逃げろ!」と言いたいですね。
冷静に考えるとわかりますが、長時間残業をしてSIerで消耗しても、収入が増えることはありません。
残業代がでるとしてもそれはアルバイトと一緒です。
また残業をすることによって上司に気に入られ、昇給できるのだとしてもそれはただ「会社にとって都合がいい人間」以外の何者でもありません。
長時間残業など今の現状に不満を言っても会社はあなたのことを何も変えてくれません。
生き方・働き方は自分から変えていきましょう。
それでは!